「そろそろ家がほしいね…」
そんな話が家族の中ででたときは、住宅展示場へ出かける前にまず考えなければいけないのが、家づくりのための「資金計画」です。
FPサポート研究所 高橋昌子が、マイホーム取得のための「資金計画」の基本的な考え方についてお伝えします。
ワクワク夢をふくらませる前に、まずは「資金計画」!
家族の中で「家がほしい・建てたい」という話題がでたら、「こんな家がいい、あんな家にしたい」とつい夢をふくらませてしまいますが、
ちょっと待って!その前に、自分たちにはいくらの家が建てられる(購入できる)のか、「予算」を把握していますか?
「予算」なしに動き出した結果、資金が足りなくなり、「教育資金」に貯めていたお金を切り崩してしまった相談者もこれまでみてきました。
家を持ったことはいいのですが、その後の暮らしがまわらなくなるなんて本末転倒。だからこそ、最初にしっかり「資金計画」を立てて、後悔のない家づくりを始めましょう。
借りれるお金じゃなくて、返せるお金で「住宅ローン」は考える
家を建てる場合、必要なお金は大きく分けて4つです。
- 土地
- 建物
- 建物にかかる消費税
- 諸費用
諸費用という言葉に、そんなにお金がかからないイメージがあるかもしれませんが、火災保険や住宅ローンの手数料、税金、仮住まい費用などがそれにあたり、その内訳・金額はケースバイケース。例えば、購入した土地に地盤改良が必要となれば、それだけで何百万円とかかることもあります。加えて、「家具家電」のためのお金も考慮すると物件価格の10~15%を目安に用意しておきましょう。
全体の予算の考え方
「住宅資金」を全て現金で用意できない場合は、「住宅ローン」を組むのが一般的です。
ありがちなのが、「家の金額が●●●●万円で、現金(頭金)が●●●万円あるから、残り●●●●万円を住宅ローン組んで…」という計算の仕方はNG!
自分たちの収入なら、どれだけ返済していけるかという考え方が重要で、「返済金額から最適な住宅ローンの金額をみつけ、そこに現金(頭金)を足した金額」これこそが全体の予算です。
収入に対する住宅ローンの割合
住宅ローンを考えるときに大切なのが、収入に対する住宅ローンの年間返済額の割合です。
私が指標としているのは、収入に対して、年間、住宅ローンは20%以内。これが安心できる数字かなと思っています。
実際は、収入の35%くらいまで住宅ローンを貸し付けてくれるのですが、これだと税金や社会保険料(合計すると収入に対して18~22%程度)を支払い、収入の35%をローン返済に充てると、残りは収入のほぼ半分です。ほぼ半分の中で生活して、貯蓄もしていかなくてはいけないとなると、なかなか一般的に厳しいです。
共働きなら、今でなく将来の働きかたを見据えて収入を計算
夫婦共働きの場合、現在の世帯年収で資金計画を考えていいのでしょうか。
今後ずっと、夫も妻もその年収で働き続けられるのならいいのですが、例えば子どもができたら…2人で働き続けられるかは、実際はわからないですよね。
二人分の世帯年収で資金計画を立ててしまったら、将来出産や育児など、何らかの理由でどちらかの収入が減ったり、なくなったりした場合、計画が破綻してしまう可能性があります。
もしかすると、夫一人分の収入で資金計画を立てて、妻の分の収入は貯蓄にまわすくらいの、無理のない余裕のある計画を立てた方がよいかもしれません。
「マイホーム相談」で将来を見据えた資金計画を
資金計画を考える際は、まず、現状把握から始めましょう。
キャッシュフロー表
キャッシュフロー表とは、現在の収入と支出をベースとして「子どもの入学」や「車の購入」といったライフイベントにかかる費用を盛り込み、将来の収入と支出、貯蓄額がどう変化していくかを算出したものです。
「このタイミングで家を建てて住宅ローンを組んだ場合の将来貯蓄残高」がどうなっていくのかをキャッシュフロー表を見ながら、住宅ローンの返済額が適切かどうかを判断できます。数値化することで、現状を正確に把握できれば、課題や改善点が見えてくるのですが、最適な判断をするためにはできるだけ正確な「キャッシュフロー表」を作ることが大切です。
FPサポート研究所のマイホーム相談
正確な「キャッシュフロー表」を作るには、住宅資金についてだけでなく、教育資金や退職・老後の資金、税金といった、お金に関する専門的で全般的な知識が必要になってくるので、自身で作成するのは難しいでしょう。
FPサポート研究所の「マイホーム相談」では、幅広い知識に基づいた信頼性の高い「キャッシュフロー表」を作成します。それをもとに、住宅取得に向けての対策や家計の改善案を一緒に考えながら、あなたの家族にとって最適な資金計画をサポートします。
まとめ
無理な資金計画で、家を建てたものの、返済に追われて暮らしを楽しめないようでは意味がありません。
場合によっては、「キャッシュフロー表」で算出した結果をみて、「今は建てられないな」という判断が必要なことも。実際、相談者の中にも「今は無理」と判断されて、初回の相談から3年かけて資金を増やし、ようやく家づくりをスタートした方もいます。
後悔しないために、まずは「資金計画」から始めましょう!
ぜひFPサポート研究所にご相談ください。